ディスカバー:セントラル・オタゴ

セントラル・オタゴは、ニュージーランドのどこよりも海から遠く、この国で最も暑く、寒く、乾燥した気候のため、ブドウ栽培には最適である。

Orange flowers in front of vineyard in Central Otago.
Rippon, Central Otago. Credit: Dan Honan
Mishas vineyard in winter, snowy
Misha''s Vineyard, Central Otago

かつてはゴールド・ラッシュの富を求める人々で賑わっていたが、現在では別の種類のゴールドの産地として知られているーそれは、セントラル・オタゴで最も有名となった上質なピノ・ノワールのことだ。

セントラル・オタゴはニュージーランド最南端のワイン産地であり、最も急速に開発された地域でもある。いくつか世界最高のピノ・ノワールを産出しているだけでなく(多くのサブ・リージョンでは、それぞれの土壌特性を見事に表現した、様々なスタイルのワインが造られている)、地元の人が「セントラル」と呼ぶこの地では、驚くべき品質の、いきいきとしたシャルドネやソーヴィニヨン・ブランなどの白ワインも造られている。

ワナカ、ギブストン、バノックバーン、アレクサンドラ、ベンディゴ、クロムウェル/ローバーン/ピサといったサブ・リージョンは、互いに近い場所にあるが、それぞれにはっきりと異なる地形、特性、魅力を持つ。ニュージーランドで最も人口密度の低い地域の一つである(1平方キロメートルあたり1.7人)この土地の景観は人間の活動に邪魔されず、ゆったりとしたライフスタイルは、訪れた人をセントラル・オタゴの地理や歴史と受賞を重ねるブドウ畑の探索へと誘う。

数多くのワイン・ツアーや風光明媚なワイン・トレイルでは、ファイン・ダイニングの先駆けとなっているクイーンズタウンやセントラル・オタゴのワイナリー・レストランのブドウ畑やワイナリーを訪れることができる。新鮮なグルメ食材が豊富で、長く暑い夏と冷涼で身の引き締まるような冬の寒さが特徴の半高山性気候が作物の豊作をもたらす。クロムウェルは、ニュージーランドで最も主要な核果類の産地で、世界でも有数の高品質なアプリコットやネクタリン、桃、チェリー、プラムの産地となっている。

セントラルは四季がはっきりしており、季節ごとに風景が劇的に変化するため、一年中いつ訪れても楽しめる。大きな山々に手付かずの湖、ドラマチックな空は、スキーなどのウィンター・スポーツや夏場のサイクリングにハイキングを始めとしたアウトドア・アクティビティを一年中求める人にとって天国のような存在だ。

数日を要するオタゴ・セントラル・レール・トレイルは、サイクリングを楽しむ人に人気で、ロックスバーグ・ゴージとクルサ・ゴールドというサイクリングとウォーキング用の2つの新たなコースは、セントラル・オタゴを更に楽しむオプションとして加わった。間違え無く言えることは、セントラル・オタゴのどこを旅して廻ったとしても、一日の終わりには自分へのご褒美として、最高のワインと食事を楽しめるということだ。

 

旅のヒント

 

クイーンズタウンに飛行機で到着し、いくつかのツアー会社から選ぶかレンタカーを借りてワイナリーを見学しよう。クィーンズタウンからギブストンへは車で30分(カワラウ渓谷経由)。バノックバーン、アレクサンドラ、ワナカなどへは車で約1時間。この地域はアドベンチャー・ツーリズムが盛んで、古き良き時代の魅力を感じたいなら、クイーンズタウン空港から車で20分のアロータウンがおすすめ。セントラル・オタゴへはクライストチャーチから車で5時間、ダニーデンからは約3時間。冬に訪れるなら、初期のスコットランド移民によってこの地に伝わったスポーツ、カーリングに挑戦してみてはいかがだろう。カーリングに関係する伝統はこの地域の文化の一部となっており、アレクサンドラとマニオトト平野には屋外リンクが、またナスビーにはオリンピック基準の通年用屋内アイスリンクがある。

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