醸造家としての略歴
2003年~2009年Clos Henri Vineyardに勤務。2006~2009年は畑管理責任職。2010年よりFolium Vineyardのディレクター。
ワイン醸造家(ワイングロワー)になろうと思ったきっかけや理由を教えて下さい。
大学時代に様々なワインを飲み、その奥深さに魅了されました。2000年頃の日本のワイン産業は今ほど大きくなく、ワイン生産の勉強をできるコースは日本国外が主でした。2001年にカリフォルニア大学へブドウ栽培の勉強をしに留学をして、本格的にワイングローワーの道を歩み始めました。
ニュージーランド以外でのワイン生産地で好きな産地を教えて下さい。
1990年代後半の日本にいた頃にフランスワインを主に飲んでいたので、フランスのワインが今でも好きです。産地としてはブルゴーニュや、ロワール地方のワインになります。
何故ニュージーランドでワインを造ろうと思われたのか教えて下さい。
ワイン生産を学んだ生徒の多くのように、色々な産地で修業をしようと思い、初めに来たのがニュージーランドでした。国が魅力的だったこと、職場でのポジションのオファー等様々な条件が重なってニュージーランドでワインを生産することを選びました。
他国でのワイン造りに比べてどんな利点があるか教えて下さい。
ニュージーランドのワイン産業はまだまだ若い産業だと思っています。若く、伸びている産業なので、新しいチャレンジやアイデアを柔軟に取り入れることができるのが、ニュージーランドのワイン産業の魅力だと感じています。
また、ニュージーランドの自然環境は非常に美しく、国民も自然環境の維持に関心があるので、近年日本でも注目されているサスティナビリティに早くから着目し、自然と共存しながらワインを生産することを進めることができるのが、生産者としても嬉しいです。
生産地の特徴はどのようにワインに影響を与えていますか?
マルボロ地方はこの50年で世界で一番成功したワイン産地だと思っています。既存のワインの文脈に無いスタイルのソーヴィニヨン・ブラン功の理由です。このスタイルはマルボロ地方の自然環境に依存している部分が多いと思っています。
ワイン造りのゴールをどのように設定して、今はどのようにアプローチしていますか?
Foliumはマルボロ地方では非常に小さい生産者なので、他社とは違うアプローチをとることが重要です。Foliumでは2011年から灌漑を行わずにブドウを育てるというチャレンジをしています。ブドウの生育に水は非常に大きな影響を及ぼします。各ヴィンテージの特徴はどのように雨が降ったのかということが大きく影響をしていると考えているので、灌漑をしないことにより、各ヴィンテージの特徴をより反映したワインを生産できればと思っています。
自社以外のワインでお気に入りのワイン、感銘を受けたニュージーランドワインがあったら教えて下さい。
Fromm Winery Clayvin Vineyard Chardonnay 1996
熟成したシャルドネが好きなのですが、まさに熟成したブルゴーニュを彷彿とさせ、それを凌駕するのではないかと思わせてくれたワインです。
日本の皆さんにどんな点にフォーカスしてワインを飲んで頂きたいですか?
ニュージーランドは冷涼な気候のワイン産地が多いです。
生産者も以前に比べて、ワインに力強さよりもバランスを求める傾向が高まっています。様々な食事にも合わせやすスタイルのワインが多いと思いますので、レストランやご家庭で楽しんでいただけたら嬉しいです。
美しい大自然に囲まれたニュージーランドで、世界も注目するワインが続々と生産されています。より多くの日本の皆様にもニュージーランドワインの魅力を感じてもらいたいです。
日本から訪問可能でしょうか?
ほぼ全工程を一人で行っているので、なかなか時間がなく、一般公開は対応できておりません。業界関係者は事前のアポイントメントがある場合対応しています。
日本の出身地はどちらですか?
出生地は東京で育ちは神奈川です。
ニュージーランドに最初に来たのはいつですか?その目的は何でしたか?
2003年にワーキングホリデー・ヴィザにより、でワイナリーで修業をするために渡航してきました。
ニュージーランド最初に来たとき、ニュージーランドの印象はどうでしたか?
オークランドに到着したのですが、想像以上にアジア系の人が多く、飛行機を乗り間違えたのかと錯覚しました。
ニュージーランドでお気に入りの場所はどこですか?
Takaka(タカタ)……ネルソン、ゴールデン・ベイ近くにある町。名前が自分に似ていることもあり興味を持っていた町ですが、行ってみると町全体がヒッピー文化であふれていて個性的でした。Takakaから車で数分のところにあるテワイコロプポ・スプリングという池は世界で一番透明度の高い水があふれる泉で本当に綺麗です。
日本にあってニュージーランドに無いもので、特に欲しいと感じるものは何ですか?
どじょう鍋
住んでいてニュージーランドの気に入っている部分はどこでしょうか?
フレンドリーで、文字通りDown to Earth(地に足がついた)な人たちが多いので、自然と文明のバランスが非常に良い生活を送れるところです。
ニュージーランドの食材で、ご自身のワインと最も相性が良いと思うのは何ですか?
マールボロ地方はムール貝が有名ですが、アサリも沢山取れます。アサリの白ワイン蒸しとFoliumのReserve Sauvignon Blancの相性は最高です。
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日本ではどこで御社のワインを購入出来ますか?
新宿伊勢丹、東急本店、日本橋高島屋、Dean & Deluca六本木店、Wassy's、ワイングロッサリーなど
ワイナリーコンタクト先
221 Brancott Road, RD2, Blenheim 7272
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TEL:+81 (0)3-5413-2048
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