何故ニュージーランドを選んだのですか?
実は以前にニュージーランドを訪れたことがあり、美しい国だとは分かっていました。再度戻った時にはフレンドリーな人々やリラックスした生活に魅了されたのです。
ニュージーランドでお気に入りの場所はどこですか?
ありすぎて一つに絞れません!南島ウエスト・コーストの手つかずの自然は大好きですし、夏のクライストチャーチのビーチも、カイコウラでのサーフィンもお気に入りです。ワナカの山々やワインも、ウェリントンでのカフェやバー巡りなど、お気に入りは幾らでもあります。
何故ワインを造る人になったのですか?
ニュージーランドに来たとき、ワインについては何も知りませんでした。当初働き始めた場所は、ただの小さなワイナリーだなと思っていただけでした。フェルトンロードという名だたるワイナリーだったのですが!
それがワイン産業での最初の経験でしたが、そこで働く人達の情熱に満ちた世界観に圧倒され、魅了されました。生産者達のワイン談義に居合わせたとき、そこからはもう抜け出せませんでした。
ワインに関わったことにより世界中を旅することが出来ました。ワインは異なる文化や背景を持つ人達を繋げます―そして、一番大切なこととして、ワインは人々を幸せにするのです。
あなたにとってニュージーランドワイン業界は何が特別で類い希なものですか?
歴史や伝統のある旧世界的なものに陶酔するのは容易ですが、時に伝統の重みは進化の妨げになります。ニュージーランドは開けた自由があり、それによってダイナミックで革新的なワイン産業が成り立っていると思います。まだまだ改善の余地がある事も事実ですが。
ワイン造りのゴールをどのように設定して、今はどのようにアプローチしていますか?
過去8年間におけるブラック・エステートでの仕事は非常に満足の行くものでした。同じ畑で連続したヴィンテージをこなすことは非常に有益でしたが、常に新しいワインの知識を得たいと思っていますし、異なる土壌やテロワール、人々との発見を求めています。ブルゴーニュやドイツでも経験を積みましたが、ロワール・ヴァレーでシュナン・ブランやカベルネ・フランを造ったり、イタリアでの在来種にてワインを造ってみたいと思っています。
ニュージーランドワイン産業でこれから望むものは何ですか?
過去10年間はより多くのサステイナブル農法やオーガニック栽培への移行がありましたが、もっと出来ると思っています。オーガニック農法でのブドウ栽培がニュージーランドを牽引する程になって欲しいです。
あなたの役割で最もやりがいを感じる部分は何ですか?
ワイン業界で働くことはとてもストイックなことです。自分がコントロールできない事が沢山あり、毎年異なった課題が出てきます。それらとどう向き合ってそのヴィンテージに取り込んで行くかが腕の見せ所となります。
これはとてもやり甲斐がありますが、同時にとても身のすくむような思いです。
好きなブドウ品種は何ですか?
ピノ・ノワールとリースリングです。旧世界と新世界ワイン、どちらの手法も大好きです!
ワイン業界に興味を持っている女性に何かアドバイスはありますか?
ためらわずに飛び込んでみて下さい!今では女性はワイン業界でも多大な役割を担っており、ヴィンヤードからワイナリー、そして販売と、様々な要職についています。今シーズン、私達ブラック・エステートではヴィンヤード・チームがほぼ全員女性で構成されていて、誇らしげに感じます。
他のどの産業においても同じように、何をするにも『挑戦』がつきまといますが、概して言えば開放的で偏見がなく、働きがいのある産業であると言えます。